相続税相談をしたいとき、ご両親の相続が発生して申告が必要になったとき、「どの税理士に頼めばいいんだろう?」と迷う方は多いのではないでしょうか?
今回は、近場の税理士にまず相談することをおすすめする理由についてお話しします。
「うちは相続税なんて関係ない」と思っていませんか?

「相続税って、お金持ちの話でしょ?」
そう思っている方は多いかもしれません。確かに以前は、相続税の申告が必要になるのは一部の資産家だけ、というイメージがありました。
ところが最近、状況が変わってきています。
不動産の値上がりで「想定外の相続税」が発生するケースが増加
ここ数年、都市部を中心に不動産価格が大きく上昇しています。特に首都圏では、住宅地の地価がじわじわと上がり続けているエリアも少なくありません。
これが何を意味するかというと、「親が何十年も前に買った自宅」の評価額が、当時とは比べものにならないほど高くなっているケースがあるということです。
たとえば、30年前に3,000万円で購入した土地が、今では8,000万円の評価になっている。こうしたことは珍しくありません。
その結果、「うちは普通のサラリーマン家庭だから相続税は関係ない」と思っていた方が、いざ相続が発生してみると申告が必要だった、というケースが増えているのです。
え、実家の土地がそんなに値上がりしてるなんて考えたこともなかった…。うちも関係あるのかな?
相続税の基礎控除額も以前より下がっている
もう一つ、相続税の申告が必要になる人が増えた理由があります。
2015年に相続税の基礎控除額が引き下げられました。以前は「5,000万円+1,000万円×法定相続人の数」だったものが、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」に変わったのです。
たとえば相続人が配偶者と子ども2人の計3人だった場合、以前は8,000万円まで非課税だったのが、現在は4,800万円を超えると申告が必要になります。
不動産の値上がりと基礎控除の引き下げ。この2つが重なって、「自分には関係ないと思っていたのに、相続税の申告が必要になった」という方が増えているわけです。
相続税の申告、誰に頼むか迷っていませんか?
さて、相続税の申告が必要になったとき、皆さんはどうやって税理士を探しますか?
「相続専門」と書いてある事務所をネットで検索する方、知人に紹介してもらう方、いろいろなパターンがあると思います。
最近は「相続税専門」を掲げる税理士事務所も増えてきました。確かに専門性は大切です。でも実は、相続税の申告において「近場の税理士にまず相談する」というのは、思った以上にメリットがあるんです。
ここからは、そのメリットを3つに絞ってお伝えしていきます。
メリット①:不安なときに「すぐ会える」という安心感

相続税の申告は、多くの方にとって初めての経験です。しかも、大切な方を亡くされた直後という、心身ともに大変な時期に進めなければなりません。
そんなとき、「何かあったらすぐに会って相談できる」という安心感は、想像以上に大きいものです。
相続の手続きは「わからないこと」だらけ
相続税の申告を進めていると、次から次へと疑問が出てきます。
- この書類は何のために必要なの?
- これって税金に関係あるの?
- この財産、どうやって評価するの?
電話やメールでやり取りできる時代になったとはいえ、複雑な内容になると「やっぱり直接会って説明を聞きたい」と思うことも多いです。
近場の税理士であれば、「ちょっと事務所に寄って相談する」「自宅に来てもらう」といったことが気軽にできます。これが遠方の事務所だと、なかなかそうはいきません。
確かに、メールだけのやり取りだとちゃんと伝わってるか不安になることありますよね…
相続は「顔を合わせて話したい」内容が多い
相続の話は、単なる数字や書類の話だけではありません。
- 「実は、兄弟の間でちょっと揉めていて…」
- 「亡くなった父がこんなことを言っていたんですが…」
- 「この財産、どう分けるか家族で迷っていて…」
こうしたデリケートな内容は、やはり直接会って話したいもの。画面越しや電話ではなかなか伝えにくいことも、対面なら相談しやすいですよね。
状況に応じて弁護士をご紹介したり、財産の分け方に応じた税金の問題など、そうした「ちょっと込み入った話」も近場の税理士であれば直接会って気軽に相談可能です。
土地の評価も「現地を見てもらえる」
もう一つ、近場の税理士に依頼する大きなメリットがあります。それは、土地の現地確認がしやすいということ。
相続財産の中で大きな割合を占めることが多いのが不動産、特に土地です。そして土地の評価は、机上の計算だけでは完結しません。
- 道路との接し方が特殊
- 土地の形がいびつ
- がけ地や傾斜がある
- 周囲の環境に特殊な事情がある
最近はGoogleMapで確認するだけでも十分なケースが増えてきましたが、状況に応じて、土地の評価額を下げられるか現地を確認する必要がある場合もあります。
地元の税理士であれば、「ちょっと土地を見てきますね」ができます。必要に応じて依頼者と一緒に現地を確認しながら、「ここはこういう評価ができそうですね」と説明を受けられるのも安心です。
参考記事:【2026年2月開始】所有不動産記録証明制度とは?相続で「親の不動産がわからない」を解決する新制度
理由②:相続手続きは「税理士以外」との連携も必要だから

相続の手続きは、税理士だけで完結するものではありません。
実際には、さまざまな専門家や機関とのやり取りが発生します。
相続で関わることが多い専門家・機関
- 司法書士(不動産の名義変更)
- 弁護士(遺産分割で揉めている場合)
- 金融機関(預金の解約、名義変更)
- 不動産会社(土地を売却する場合)
- 役所(戸籍の収集など)
こうした手続きを、すべて自分で段取りするのは大変です。
当事務所では、信頼できる専門家と日々協力して仕事をしておりますので、周りに専門家の知り合いがいない方にも安心して手続きを進めていただけます。
地元の税理士は「地元のネットワーク」を持っている
近場の税理士に依頼するメリットの一つは、こうした地元の専門家とのつながりがあることです。
「この司法書士さんは相続に詳しくて対応が早いですよ」 「売却を考えているのであれば、あの不動産会社なら親身になってくれますよ」
こうした紹介がスムーズにできるのは、日頃から地域で仕事をしているからこそ。
他の専門家も近場の方に頼んだ方が忙しい中でもスムーズに対応できます。
遠方の事務所だと、どうしても「そちらで司法書士さんを探してください」となりがちです。もちろん悪いことではありませんが、慣れない手続きの中で自分で専門家を探すのは、なかなか負担が大きいものです。
理由③:相続は「その後」も続くから

相続税の申告は、相続手続きの「ゴール」ではありません。むしろ、そこからがスタートという面もあります。
申告後に発生しやすいこと
相続税の申告が終わった後も、こんなことが起こりえます。
- 相続した不動産を売却することになった
- 相続した株式の配当をどう処理すればいいかわからない
- 翌年の確定申告で相続関連の処理が必要になった
- 数年後に税務調査の連絡が来た
- 次の相続が発生した
こうしたとき、申告を担当して事情を知っている税理士に相談できると安心ですよね。
「その後のこと」も相談しやすい関係を
相続税の申告だけを単発でお願いした場合、申告が終わればそこで関係も終わり、というケースが多いです。
でも近場の税理士であれば、申告後に何か困ったことがあっても相談しやすい関係を続けられます。
たとえるなら、かかりつけ医のような存在でしょうか。風邪を引いたときに「前にも診てもらった先生」「いつも診てもらう先生」に相談できると、やっぱり安心感がありますよね。
相続に関しても、「あのときの経緯を知っている税理士」がいると、その後の相談がスムーズです。
「相続専門」と「近場の税理士」、どっちがいい?
ここまで読んで、「でもやっぱり相続専門の方が安心なんじゃ…」と思う方もいるかもしれません。
もちろん、相続税の申告には特別な専門知識や経験が必要となるケースもあります。それは間違いありません。
実は「専門家への橋渡し」もできる
多くの税理士事務所は、相続を専門とする税理士や税理士法人とのつながりを持っています。
ですから、「この案件は、相続専門の先生に診てもらった方がいいな」と判断した場合には、適切な専門家を紹介してもらえることも多いのです。
最初から大きな専門病院に行くよりも、まずかかりつけ医に相談して、必要に応じて専門の先生を紹介してもらう方がスムーズなこともありますよね。相続税の相談も同じです。
つまり、近場の税理士に相談したからといって、専門的なサポートを受けられないわけではありません。むしろ、窓口として相談しやすい近場の税理士を通じて、必要に応じて専門家につないでもらえる。これも近場の税理士に相談するメリットの一つです。
結論:まずは近場で相談してみる価値がある
相続税の申告を誰に頼むか迷ったら、まずは近場の税理士に相談してみることをおすすめします。
もちろん、相談してみて「ちょっと違うかな」と思えば、他を探せばいいだけの話です。相談したからといって、必ずそこに依頼しなければいけないわけではありません。
まとめ:相続税の相談は「近場の税理士」から始めてみよう
今回のポイントをまとめます。
- すぐに会える安心感→不安なとき直接相談でき、土地の現地確認もしてもらえる
- 他の専門家との連携が必要→地元のネットワークが活きる
- 申告後も相談が続く→長くお付き合いできる関係を
そして、近場の税理士は相続専門の税理士とのつながりも持っていることが多いので、必要に応じて専門家への橋渡しもしてもらえます。
不動産価格の上昇や基礎控除の引き下げにより、以前より多くの方が相続税の申告対象になっています。「うちには関係ない」と思っていた方も、いざというとき慌てないために、身近に相談できる税理士がいると心強いものです。
「相続の申告が必要になったけど、どうすればいいかわからない」という方は、まずはお近くの税理士事務所に相談してみてはいかがでしょうか。
相続税の基本について知りたい方は「知らずにいるのはリスク高?相続税の基礎知識」をご参照ください。
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